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第11回 新入社員セミナー(2020年7月7日)

今回のセミナーでは、介護の専門性について学びました。

介護における介助技術は看護技術を借りることから出発しました。
このことについて、看護における療養と、介護における生活の視点から、
ベクトルの向きが違うことを、図解を使って学びました。

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介護独自の専門性とは何か、それは、生活への支援であるということです。
生活を離れたところでの援助活動は介護独自の専門性とは言えません。
これまで自力で行ってきた生活の不自由さ・ゆがみ・ひずみに対して、
できるだけ従来の生活に近づくことが出来るように援助することが介護独自の
専門性であり、原則的に、生活支援を1対1で、身体的関わりをもって
行うことになります。
適切なサービスを提供するためには、明確な目標が定まっている必要があります。
目標がなければ、現状で満足してしまいます。
明確な目標・専門性のある目標とは、生活行為の総体の中で、どの部分が
どのような原因で不自由になっているかを明確に分析し対応することが
専門的目標といえます。
さらに、生活支援の方向性として、自立支援というベクトルを持つ必要があります。
この両者の存在があって初めて専門性があると言えます。

また、自立支援という利用者のベクトルと援助者のサービス提供のベクトルが
同じにならなければ、提供された援助内容に専門性があるとはいえず、
それは援助者の自己満足になります。
自立に向けて、利用者がどのような生活を望んでいるのかを知ることが必要です。
そのためには他者理解も必要となってきます。

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入社後3ヶ月が過ぎ、できることも少しずつ増えてはきましたが、
日々のかかわりの中で、コミュニケーションを図りながら、利用者理解を
深めていきたいと思います。

田中安平教授、本日もありがとうございました。