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第14回 新人セミナー

第14回 新入社員研修カリキュラム(2021年10月19日)

第1部 場の違いによる介護
前回の講義に続き介護の多様性を学びました。医療現場や福祉施設での介護の方向性をみると専門的介護の全体像がわかります。
生活支援員としての役割を担う新入社員は、自分たちの勤める事業所の特徴を再認識し、ニーズ・デマンドについて事例を通して学びました。
ニーズは「暮らしになくてはならないもの」であり必要不可欠なもの、デマンドはクライエントの努力で充足できる「なくても何とかなるもの」とされますが、ニーズとデマンドは外見上大きな違いがないだけでなく、クライエントの要望という側面もあり容易に判断できません。ケアをニーズ主体で考えると、ケアの範囲は限定され本来の意味を見失う危険性がある一方、クライエントの可能性を奪い去らない自立支援の目線も必要になります。
そもそもケアにおけるニーズとは、クライエントの生活の中から生じる想いそのものです。
田中教授は、「私がお会いしたご利用者に、今日寝たら本当に明日がこないと考えている方がいました。私は、それなら今日一日が人生の最期でもよかったと思えるようなケアをしていきたいと強く感じました。仕事に真剣に取り組むことで、皆さんにもきっと同じように、心の底から何かを感じられる時が来ると思います。」と、受講者に熱く語ってくださいました。
中間施設といえる老健施設の専門的介護の在り方や在宅における専門的介護についてご講義いただきました。

第2部 発達段階における介護
介護の専門性は同じであっても、専門的介護となると、障がい児・障がい者・高齢者という発達段階において、提供されるサービスには違いがあることを理解しながら、利用者ごとのライフステージに合わせた専門分野があることを学びました。新入社員は、福祉現場を見る経験が少ないこともあり、それぞれの分野に興味を示していました。

スタッフ感想
「ライフステージを考えたケアを意識していませんでした。」
「適切な処遇順位を臨機応変に自己決定できる能力を身に着けたいと思いました。」

田中教授、本日はありがとうございました。