新着情報

第13回 新入社員研修カリキュラム Web研修

前回の研修で挙げられた質問に対する回答からはじまりました。
前回研修での質問、「質の高いサービスとはどのようなものでしょうか?」について、田中先生は、サービスの質について、「分かりやすく言えば、顧客満足度です。」「どうしたら利用者に、質の高いサービスとして認識してもらい、満足を感じていただけるかになります。」と、サービスと満足度ついて問題提起され、一般的に介護サービスと考えられている、入浴、排せつ、食事、いわゆる三大介護だけが、支援者のサービスではないことを事例でご説明くださいました。重要なことは、利用者が生活の中で感じている不安や不便に援助者が気づくことで、理解したうえでどう関わり行動するかであり、援助者が全ての不安や不便を支援すればよいかというものではないことをご講義いただきました。時には、直接的な支援を控え、見守る姿勢が本人の生活意欲の向上や身体機能の維持につながることを事例でご説明いただき、「一面で考えずに多面で見ることが、利用者にとって質の良いサービスを提供する基本であり、ケアの質を向上させる鍵になるでしょう。」と、ご利用者の不安や不便を多面的にみる重要性をご教示いただきました。

今回は、福祉的サービス業について、先日の講義内容を振り返り、それぞれの受講者が考えを発表しました。
受講者からは、「利用者の手足になれるように受容と傾聴を行うこと。」「利用者が日常生活を送れるよう、介助や生活のサポートすること。」などか挙がりました。
田中先生は、「日常生活の支援は、手段であって、目的は別にあるはずです。利用者が日常生活において支援を必要としているのは、なぜでしょうか。皆さんが思うように楽しくいたい、という気持ち、本人の自己実現が目的としてあるからです。普通の生活を支援するこれが大切です。」とマズローの自己実現や、分かりやすい話を例に例えながら、ご教示いただきました。

手段と目的を明確にし、楽しみや目標に向かって進むこと。目標を立てなければ、人は日常に埋没すると熱く語りかけてくださいました。新入社員の皆さんから、自分なりの目標を定めて他者理解を深める実践を積みたいという意見がありました。

今回の研修で、福祉サービスの理解を深めるとともに、受講者自身が自己実現について考える契機になりました。今後は、自分自身と利用者様をよく観察し、特性や個性に気づき、より個別的なよいケアが行えるように努めて参ります。
田中先生、本日はありがとうございました。

※研修は受講者の体調・体温・接触管理・ワクチン接種・手指消毒等、室内換気も徹底して行っています。