第3回 新入社員研修
疑問点や質問に対しての返答
Q.ご機嫌の悪い利用者様に対してどのような対応が望ましいでしょうか?
A.機嫌が悪い場合は、その機嫌の悪さがどこからきているのか探りましょう。お腹や頭が痛くて昨夜は眠る事が出来なかった場合など環境によっても機嫌は悪くなります。専門職として、ただ機嫌が悪いのではなくどこに機嫌の悪い原因が有るのかを見極めなければいけません。どういった点に機嫌の悪さが隠れているのかを理解し、それに応じたケアが求められます。具体的な原因が分からないからこそ、どこに機嫌の悪い要因があるのかを一つひとつ様子を見ながら対応していくことが重要であると考えています。
Q.介助に対しての不安感を取り除く方法が何かありますか?
A.不安感は「介護技術に対しての不安感」と「利用者に対しての不安感」の2つあります。
「介護技術に対しての不安感」に関しては、自分の介助方法が周りに比べて、上手にできない・時間がかかってしまうと不安になります。介護技術は早い人もいれば、遅い人もいます。みんなが早くなければならないとは限りません。人には得意分野と不得意分野があるように、得意な分野はどんどん伸ばして行く、そして苦手な分野は少しずつ努力をしながら身につけていくことが大切です。
「利用者に対しての不安感」については、自分に自信をもつことで不安感が解消されます。だからこそ安心・安全な介護技術を少しずつ身につけていく事で能力が高まり、自信に繋がり利用者に対しての不安が軽減できます。
あなたの思う、介護の仕事とは?
新入社員にそれぞれ介護の仕事について発表しました。
- 日常生活の中で、自分で出来ない所をご支援すること
- 利用者様の意思を尊重してご支援すること
- 様々な方法で利用者様の生活を守ること
ブレーンストーミングとKJ法を使用し、新入社員が発表した意見を一つの島に分けながら分かりやすく助言して頂きました。意見をまとめると、「日常生活の中で自分の出来ないことを、利用者様の意見を尊重しながら、様々な方法で利用者様に寄り添いながら生活リズムを大切に継続的な生活を支援すること」となりました。
現場で覚える事の多さや忙しさのあまり、自分が精一杯で利用者様に対してその人らしい生活の支援ができないと思った時には、初心に振り返り最初の気持ちを思い出し、どの様にしたら利用者様の望む生活が出来るかを考えなければなりません。解決策を考え実行することで利用者様の生活に寄り添う事に繋がります。どこをどう変えれば利用者様に喜んで頂けるのかを考えるのもプロの仕事であるとお話しされました。その方が送りたい人生はどのようなものかを私たちは日々考え、その人らしい生活に近づけていく事が私たちのお仕事であるとご教授頂きました。
生活支援としての専門性や、利用者様との関わり方について学びを深めることが出来ました。新入社員は覚える事が多く、毎日が忙しく感じます。初心を忘れず、一日一日を振り返りながら自分を反省し成長に繋がるよう努力していきたいと思います。研修で学んだ事を活かし、質の高いサービスが提供できるようにこれから頑張ります。
田中先生、本日はありがとうございました。
※研修は受講者の体調・体温・接触管理・ワクチン接種・手指消毒等、室内換気も徹底して行っています。