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第12回 新入社員研修

企業的サービス業としての介護

1次産業は農業・漁業など直接働きかけて物を生産する。
2次産業は工業など製品をつくる産業のことを言います。
3次産業にサービス業が含まれます。
福祉はサービス業になります。しかし、福祉的なサービス業であり、企業的サービス業とは内容が異なりますが、サービスの本質については共通する部分と異なる部分に分けられます。

民間のサービス業の本質は、結果が伴うためにサービスをおこなう。つまり売り上げが重要視され、むしろ売り上げが伴わないサービス提供の過程はできるだけ省きたいというのが企業的サービス業の本音である。ビジョンを追求する企業にとって、これは当たり前のことです。
接客というサービスにおいては、サービスそのものに価値が置かれています。つまり人々はサービスを買っていることになります。サービスという付加価値を求めて、人々は小売値の3倍近い値段で飲食をしたり、物を買ったりしている。
商業的なサービスにおいては、自社の製品が選ばれるように、他社との差異化を図るため、サービスを付け加えることになります。
企業におけるサービス提供過程は、商品を売るという点に関して望ましい物であり、サービスの本質というわけではありません。

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福祉的サービス業としての介護

福祉サービス業としてのサービスの本質は、提供されるサービスそのものであり、接客業と共通する事が多くあります。また、サービス提供過程が重要視され、結果は過程の結果としてあくまでも二義的なものであるという考え方です。
介護は「お世話をしてあげる」「お世話をさせていただく」ものでもありません。要介護者がそれまで無意識的に使用していた手と足の代わりとなりきって手助けをしなければならないのです。相手の状況に自分の身を置き、援助者として思いやることが大切です。暑くて汗をかく、身体がかゆいところがあっても、手と足を動かすことができない方が居るとしたら、手足が自由に動くのなら、このような行動をとるのではなかろうかと推測し、そのために必要な行動はどうあるべきかと自問し続けることが介護におけるサービス業においての役割であるという考え方です。
介護は「できない事」を手助けすることではありません。本人が望むこと、それまでしていたことを、できるだけ以前の状態まで近づけるよう手助けすることです。あくまでも行動の主体は要援助者自身です。
福祉的サービスはサービス自体に価値を置くものであり、サービス自身に存在意義があります。それゆえ何もしないサービスもあり、利用者に手伝ってもらうサービスもあるということです。
介護とは「今日1日良かったなぁ。」「楽しかったなぁ。」と思ってもらえる仕事です。そこにやりがいを見出すためには専門的知識や技術をもって「明日はこうしよう」「次はこうしよう」と考えて実現することで、仕事に対してやりがいを持てるようになります。職員が楽しいと入所者や利用者も楽しく感じます。ぜひ明日からも仕事を楽しみながら頑張ってくださいと激励のお言葉を頂きました。

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田中先生、本日はありがとうございました。
※研修は受講者の体調・体温・接触管理・ワクチン接種・手指消毒等、室内換気も徹底して行っています。