第13回 新人研修
入浴介助
入浴は、昼間の疲れを癒し、夜の休息に入る為の区切りとなる大切な生活習慣になっています。ご利用者様の全身の清潔を保つことやリラックスを得るなどの目的があります。
その反面、入浴は体力を消耗する為に疲労の原因になり、身体的な変化を起こしやすい面も持っています。多量のお湯や石鹸を使用する為、転倒などの事故を引き起こす危険性もあります。
今回の研修では、清潔の効果と支援を行う時の安全性について理解し、利用者様に満足いただける入浴時間の提供が出来るように取り組みました。
≪入浴の意義≫
・汚れを取り除き、身体を清潔にする
・皮膚への刺激や温熱作用により、血液循環が良くなる
・新陳代謝が活発になると疲労の回復
・入浴効果により心身共にリラックスし安堵感
・爽快感や安らぎがもたらされ、人との交流や社会生活をスムーズにできる
・皮膚の働きを高め細菌感染や合併症を防ぎ、全身の機能低下予防
入浴支援を通して身体の観察のいい機会となり肌トラブルの早期発見、早期治療やスキンシップを行うことでコミュニケーションの場となり利用者様との信頼関係を高めることに繋がります。支援を行う前に注意することは、入浴の時間帯は利用者様の生活習慣を尊重して決定します。特に希望が無い場合は、日中の暖かい時間を選んで行う事が望ましいです。食前食後の1時間は避けて、事前に浴室と脱衣室の温度の確認を行います。季節に合わせて浴室内の温度環境を整えるは、急な温度差によるヒートショック(12月~2月)急激な温度差により血圧が大きく変動する事で失神や、心筋梗塞、脳梗塞を引き起こす恐れがありますので注意が必要です。入浴介助中の安全性の確認をしっかり行います。入浴介助では多量のお湯や石鹸を使用する為、身体が濡れて滑りやすくなりますので、石鹸等十分に洗い流してから次の行動を行うなど転倒予防に気を付けることが大切です。その他に、お湯の温度によるやけどに注意を払い湯温(38℃~40℃くらいのぬるめの温度)の調整に細心の注意をはらいます。入浴中は身体の露出が大きい為、利用者様が恥ずかしいと感じて自尊心を傷つけるとこが無いように、バスタオルなどを使用しプライバシー保護に努め、利用者様が不安感を持たないようにコミュニケーションを図りながらケアすることを理解することが出来ました。研修では、実際に声掛けを行いながら安全性の確認や介護技術の基本を一つ一つ確認する事で、これまで行ってきた介護技術の出来ている所、出来ていない所などを振り返ることで、介護技術の再確認が出来ました。自尊心を尊重したコミュニケーション技術や事故予防の重要性、プライバシー保護の大切さを実感することが出来ました。今後も介護技術を高めながら、より質の高いサービスが提供できるように取り組んでいきます。