第4回 中堅スタッフ社内研修(Web研修)
2023年1月16日 古城裕喜講師による社内研修
「 介護保険制度の解釈 」
今回のテーマは「介護保険制度」です。古城裕喜講師よりご講義を頂きました。
介護保険制度の利用者負担は1~3割で、ほか費用は保険給付でまかなわれています。保険給付のうちの半分程度は公費になり、法令を踏まえた支援は必須になります。法令の趣旨や制度理解について学びました。
社会保障制度では社会保険という枠組みで介護保険サービスが提供されています。社会保障制度の目的は生活を安定させ向上させることです。社会保障制度をセーフティーネットとも呼び、私たちは病気や怪我になったとき、或は、貧困に陥り社会生活が維持できなくなった時、支えてくれるネットの役割があります。
2000年4月から始まった介護保険制度は、人口減少と急速な高齢化に対応する役割を担ってきました。家庭のなかで担われてきた介護は、独居高齢者の増加に伴ない、家庭内の介護を困難にし、これらを補ったのが介護保険制度となります。
介護報酬の講義として、監査等で目にする「介護報酬の解釈」を示して、介護保険というルールと適用について事例で学びました。
古城講師より訪問介護の事例として、
【調理の援助で支援しているAさんより「今日の夕食、少し多めに作ってくれませんか?」と相談されました。】について検討しました。
ここでは、自分で食べるのか? 或は、誰かの為に多めに作るのか? が重要になります。
「介護報酬の解釈」で確認すると、直接的な本人の援助でない行為は非該当とされ、本人が食べる為の行為であれば該当するとあります。該当・非該当は背景にある目的で異なり、目的を見据えないと判断できないことになります。法令の趣旨を正しく理解したサービス提供についてご講義いただきました。
今回のテーマ、介護保険について数多くの事例を通して学びを深める事ができました。たとえ、制度に沿って普段おこなっている支援であっても、ケアのあり方と内容によっては非該当となり、本質的な目的を考え直す機会となりました。保険制度の仕組みや趣旨を正しく理解し、基準に沿ったサービス提供のあり方、部下への指導の仕方について、根拠ある助言や指導ができるように、今後も頑張っていきたいと思います。
古城講師、お忙しい中ありがとうございました。
※研修は受講者の体調・体温・接触管理・ワクチン接種・手指消毒等、室内換気も徹底して行っています。