第2回 リーダー研修 2023
コミュニケーションの基本を認知症ケアで学ぶ
第2回社内研修、古城順子講師より「コミュニケーション」についてご講義を頂きました。
尊厳と症状
ご利用者さまとのコミュニケーションをとる際に大切なことは2つあります。「尊厳」と「症状」です。
尊厳という視点はスタッフ育成にて上司が教育するので、大体の方が心に留めながらケアをおこないます。しかし、尊厳は抽象的なもので、分かっているようでなかなか分かっていない、分かっていても使っていないケースがあります。
症状とは、認知症の病気の事はご存知かもしれませんが、病気の名前だけ知っている、病気の名前と症状も理解しているが、その症状の知識を活かしきれていないケースがあります。
一人の利用者様Aさんについて、人生を「見える化」することによって、Aさんの人生について語る事ができます。これまで生きてきた誇りや、認知症になってからの困り事。支援を受けながらどんなふうに最期まで生きたいかなどをAさんの気持ちをグループワークにて話し合いました。グループワークを通し、情報を共有すると自分に知らない情報を知ることで、新鮮な気持ち、関心、驚きなど自分の心が動くことを感じました。「○○さんはそういう人だったんだ」と私たちが○○さんを認識することで、支えられることが尊厳に繋がる事を学びました。
相手の方を捉える場合、見方を変える事が大事であり、支援を行う際に、チームの職員が多くの情報を知っているか、知らないかによって支援方法が変わってきます。きちんと一人の利用者様の情報を先輩が5分から10分の短い時間でもカンファレンスを行い、後輩に情報を共有することでチーム全体の見方も変わり尊厳を支えることに繋がるとご教授頂きました。また、実際にグループでロールプレイをおこない、現場でするためのヒントを得ていました。
今回のテーマ、コミュニケーションを通じて認知症ケアの学びを深め、利用者様の尊厳について、生活歴からご本人様の誇りとしている事は何か、利用者様の思いや気持ちに寄り添いながら私たちの関わり方が、本当に尊厳を守りながら生活支援が提供出来ているか改めて振り返る研修となりました。ロールプレイを行う事により利用者様と本気で向き合う事の重要性や、普段のコミュニケーションのあり方についてもっともっと深く関わりを持つことの大切さを実感することが出来ました。チーム全体で一人の利用者様を支える事が出来るように情報共有を大事にしながら、より質の高いサービス提供に努めてまいります。古城講師、本当にありがとうございました。
※研修は受講者の体調・体温・接触管理・ワクチン接種・手指消毒等、室内換気も徹底して行っています。