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第12回 新人セミナー

第12回 新入社員研修カリキュラム(2021年10月5日)

新入社員の質問への回答から始まりました。

Q. 新入社員
「昔と今では、介護の在り方が変化していることを知りました。これからも介護の在り方は変化していくのでしょうか。」

A. 教授の回答
「いい質問ですね。私たちの生活は時代とともに変化します。携帯電話をみれば年々新しい機能が増えていますよね、仕事や家族形態をみても今と昔では違います。利用者の生活も同様で、常に変化していくでしょう。大切なことは、生活の中心はどの時代でみても自分自身だということです。利用者主体という介護の本質が変わることはないでしょう。」などを、事例を挙げてご回答いただきました。些細な疑問から、介護における不変性と本質の関係を学びました。

第1部 専門的知識を有していること
「利用者のベクトルと援助者のサービス提供のベクトルは、自立支援という観点でみれば、二つが重なることが極めて重要だ、そうでなければ、提供された援助に専門性があるとはいえず、援助者の自己満足に過ぎない恐れがある。」と言われ、自立に向けて、利用者がどのような生活を望んでいるかを知ること、サービス提供は他ならない自分であること、介護福祉士は自己理解・他者理解の専門性を身に着ける必要があることを学びました。

第2部 バリデーション
教授は、認知症高齢者とのコミュニケーション法であるナオミ・フェイルが提唱したバリデーションの8つの原則を体験的に学びました。認知症高齢者の考え、思い、感情を傾聴し、共感することが人間関係の基礎であるといわれ、大声や徘徊でさえ意味のある行動として捉え、うそをつかずごまかさない支援を通して真の感情が理解できることを学びました。

スタッフ感想
「ご利用者の行動には何かしらの理由があることを学びました。」
「行動は脳の機能変化だけでなく、長い人生の中で起こる様々な変化を反映しているということが印象的でした。」
「説得ではなく、納得できるような声掛けが大切だと知りました。」

介護の専門性について学ぶ田中教授の講義も残り3回6コマとなりました。
田中教授の講義を通して新入社員の皆さんは、介護の深層部に触れたようでした。自分なりの目標を定めて他者理解を深める実践を積みたいという意見がありました。

田中教授、本日はありがとうございました。